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子宮筋腫があると妊娠しにくいのでしょうか?(その2)

相談: (31歳 女性)
早速返信くださいまして、ありがとうございます。筋腫がありますと・・・
・過多月経になったり
・月経痛が強く見られたり
・妊娠しにくいこと
があるとのことですが、それぞれの詳細(どのような過程でそうなるのか)を教えていただけますか?お忙しい中、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
回答:女性の性と健康科 教授 菅 睦雄
子宮筋腫のことについて、解りやすく解説してみますね。子宮筋腫には発生部位によって3つのタイプに分けることができます。

ひとつに粘膜下筋腫、があります。これは子宮内膜直下(子宮の内側)に発生し子宮内腔に向かって発育するものです。発生頻度は少ないですが、たとえ筋腫結節が小さくても過多月経や月経痛などの症状が強いことが多いといわれています。

次に、筋層内筋腫(壁内筋腫)があります。これは、子宮壁筋層内(子宮壁の真ん中)に発生し、筋層内に発育して、子宮壁筋層の中に囲まれています。子宮筋腫中もっとも多い種類です。

そして、漿膜下筋腫です。これは子宮漿膜直下(子宮の外側)に発生した筋腫で、子宮の表面(漿膜面)に向かって発育する。たとえ筋腫が大きくても筋腫特有の症状は無いか、あるいはあったとしても軽い場合がほとんどです。その他に子宮頸部に発生する子宮頸部筋腫がありますが極稀な例です。

過多月経と不正出血、月経痛、不妊症の3つは子宮筋腫の3主要症状です。過多月経(月経時の出血量が多いこと)や月経痛は粘膜下筋腫の場合に強いことが多いです。月経量が多いことにより、結果的に慢性失血性の重症貧血になり、全身状態の悪化をきたす例もあります。また、筋腫が存在することにより子宮内腔の変形や卵管狭窄、あるいは子宮内膜の循環障害(血のめぐりが悪いこと)による着床不備をきたすこともあり、不妊や流産の原因に成る場合もあります(特に粘膜下筋腫の場合)。

そして大きくなった筋腫の場合、自他覚所見として腫瘤感、これは筋腫がある一定以上の大きさになると、下腹部が膨隆し、患者さん自身が「しこり」として触知可能になります。次に圧迫症状、筋腫がある一定以上の大きさになると、子宮周辺臓器への圧迫症状が出現する場合もあります。膀胱の圧迫により頻尿、排尿痛を引き起こしたり、ときには尿閉の原因にもなります。また直腸などの腸管を圧迫すると便秘の原因にもなります。疼痛、頻度は少ないですが、粘膜下筋腫の感染、子宮筋腫結節の循環障害による変性、有茎性漿膜下筋腫の茎捻転などの場合には激痛を呈する時もあります。有茎性漿膜下筋腫とは子宮漿膜面に茎を持った漿膜下筋腫で、この茎を軸として子宮筋腫自身がねじれることがあり、激しい痛みを伴います。その他に、帯下、粘膜下筋腫のさいに帯下を認めることがあります。特に感染や壊死があると膿性あるいは血性帯下が増量し、疼痛を訴えたり発熱を見ることもあります。特に筋腫分娩の際にはその可能性は高くなります。全身症状としては、子宮出血が高度でしかも長期間におよぶと慢性貧血の原因となります。さらには動悸や息切れ、全身倦怠感などの全身症状を呈し、心臓に負担がかかることもあります。
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