相談:
(25歳 女性)
HPVハイリスク型陽性でクラス?と言われました。性病という事と子宮頚癌になる可能性が高いというダブルショックで落ち込んでいます。その際三ヶ月ごとの検診さえ受けていれば早期で子宮の入り口を切ってもうHPVとはおさらばできると言われましたがとてもいそいそと説明されたのできちんと質問できませんでした。
1.今後妊娠出産は可能ですか?
2.地方に引越しするのですがあまり都会でない場所でこのような者を受け入れてくれるでしょうか?(総合病院や婦人科専門病院はいくつかあります)性病持ちとして嫌がられ診療してもらえないのではととても不安です。
3.毎日苦悩と不安でつらいのですが前向きに生活するためのアドバイスがあれば教えて下さい。お忙しいところ大変お手数ですがご回答をどうぞよろしくお願いいたします。
ヒトパピローマウィルス(HPV)感染を性病と捉えることのないようにしましょう。たしかに、HPVは性行為によって感染する一つの性感染症といえますが、クラミジア同様に日常社会の中に潜み込んでしまっているのです。HPVは性交を経験する女性の中で3割強も観察されたという報告があるほどです。
そして、このHPVは皮膚にできる疣の起因菌ともいわれ、また、子宮頸がんの起因菌ともいわれています(このことはここ数年の間にハッキリしてきたことで、10年前には全くHPV感染が子宮頸がんの起因菌ということは全くわからなかったのです;このHPVを検出する方法が最近の技術の進歩で各段の成果を挙げてきたともいえます)が、その種類は80種類にも及ぶとされています。症状を表すタイプと、あまり問題のないタイプとに分けられています。一般的には、多くの女性には、感染していることでの自覚的所見は殆どみられません。クラミジア感染と同じことがいえるのです。菌の行動が活発化したり、消退を繰り返したりします。
早期にハイリスクタイプを同定でき医師の管理下に入ったといえます。その後としましては、3ヵ月後との経過観察、場合によれば、感染している子宮の入り口を円錐形に切除すれば完治できるということも医師が指摘されていますように事実です。このレベルで、その後妊娠出産という女性は私の身近にも沢山います。どうかご安心を…。この円錐切除術のレベルは、全国何処でも同じと考えてください。地方だからという考えはお捨てになってください。それから、性病持ちとして嫌がられ診療しないということは、全くありえないことです。冒頭にも述べましたように、多くの女性の中に日常化してきつつあるHPV感染をどのようにして予防し駆除するかに憂慮しているのです。早期発見で、医師の管理下におかれてむしろ良かった方だと考えてください。
それから、このHPVは男性には感染しても殆ど無症状で気が付きませんし、稀に亀頭冠にいぼ状のものを呈したり精巣上体へ菌が入り込み精子に悪影響を及ぼすことがあります。したがいまして、ご自身のみならず、ご主人の方も検査をされておかれた方が宜しいかと考えますし、ピンポン感染も考えなければならないので菌がハッキリと消失するまではコンドームの着用は守らなければなりません。