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高度異型性は初期癌ですか?

相談: (31歳 女性)
高度異型性とは初期癌ということになるのでしょうか?細胞が悪性ということになるのでしょうか?お願い致します。
回答:女性の性と健康科 教授 菅 睦雄
子宮がんにおける細胞診の役割は極めて大きいものがあります。婦人科領域における細胞診は子宮頚部(膣部)に対するものと子宮体部に対するものに分けることができます。一般に、集団検診では、子宮頚部に対してのみ細胞診が行われる事が多く、子宮頚がんにおける診断率は99%以上という信頼性です。検査結果は通常5段階(クラスI-クラスV)に表示され、I, IIは正常を、IIIaは軽度ないし中等度の異形成を、IIIbは高度異形成を、IVは上皮内がんを、Vは浸潤がんをそれぞれ想定しています。あなたの場合には、子宮頸がんでの細胞診でIIIbという判定だったと思われます。この判定結果を受けまして、次の手順へと移ると思われます。

子宮の入り口となります子宮腟部をコルポスコピーといって腟部を顕微鏡のような拡大鏡で、直視下に観察します。これは、通常頸部細胞診による疑陽性以上(クラスIII以上)の症例に対して行われます。子宮頚部(膣部)病変に対しては、コルポスコピー(膣拡大鏡)で病変の質的診断をするとともに、このガイド下に狙い組織診(パンチバイオプシー)を施行します。コルポスコピーは単に病変を拡大するだけではなく、酢酸処理をすることにより、病変部と健常部を識別させることができます。

一般に子宮頚部の高度異形成(細胞の顔つきが余りよくないものを意味し)、上皮内がん(顔つきの悪い細胞が上皮組織1層にのみ限局しているもの)、微少浸潤がん(顔つきの悪い細胞が限局しながら展在を示している)を疑う症例を対象として行います。子宮頚部の組織を円錐状に広範囲に切除し、得られた組織は連続的に切片が作成されるため、病変が全て切除されている場合は確定診断に至ります。従って、この手技は、確定診断を導く検査法であると同時に、病変のマージン(辺縁)が十分切除されていれば、この手技で治療を終えてしまうこともあります。実際の臨床の場では、様々な器具が使用されていますが、通常のメス(コールドメス)で切除し縫合する場合、レーザーメスを使用する場合、高周波電気(リープ)を使用する場合に大別されます。切除範囲、麻酔法、外来処置か入院処置かなどに関して施設間で大きな隔たりがあります。

クラスIIIbまでは、これで100%治癒と考えられています。また、しばらく経過観察をして様子をみることもあります。その状況に応じてです。そして円錐切除まで至らない場合もあります。例え、円錐切除した後も、妊娠し、出産されている女性も多くおりますので、安心していただいて宜しいかと思います。疑わしきものを早期に発見できた方が得るものは大きかったと考えます。
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