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切迫早産で入院してクラミジア陽性と診断されました。

相談: (36歳 女性)
お忙しいところ申し訳ありません。私は今妊娠32週の妊婦です。2度の出産経験があり、その後昨年10月に待望の3人目を13週で流産し、今4人目を妊娠中です。

実は先日突然の不正出血とお腹の張りがあり、切迫早産で入院していたのですが、その時の検査で「クラミジア トラコマチスDNA」が「陽性」ということで現在抗生物質(クラリシッド)を内服中です。
クラミジアについて色々調べてみたところ、性行為感染症ということがわかりかなりショックを受けました。

私は今回子供を望み、夫婦生活を持った5月以来性交渉、またそれに似た行為も一切ありません。また、昨年の妊娠時の同じ検査では「陰性」の結果をもらっています。(8月に検査)私が感染するとすれば昨年10月の流産後から今回妊娠できた5月までの数ヶ月しか考えられないのですが、夫はその間他での性交渉、またそれに似た行為も一切ありません。

突発的に発症する事はありえないのでしょうか。クラミジアは性行為以外で感染する事は絶対に考えられないのでしょうか。検査の間違いという事はありえないでしょうか。また、もっともっと過去に感染していたとして、昨年の結果で「陰性」そして今回「陽性」という結果が出る事はあるのでしょうか。

自覚症状がなく感染していることもありえると調べていくうちに知りましたが、そんなに何年間も感染に気付かないまま何の症状も現われないことはあるのでしょうか。気がつかず不妊の原因になることが多いとありますが、私は全くそのような事は感じていません。今、自分の体におこっている事が理解できないのです。

夫とはお互い信頼しているとはいえ、今回の「陽性」の結果に正直動揺は隠せません。あと少しで出産というのに今はこの事だけが頭の中を占めてしまい、辛い毎日を過ごしています。何か考えられることがありましたら、どんな些細な事でも結構ですので教えていただけたらと思いメールいたしました。よろしくお願いいたします。
回答:女性の性と健康科 教授 菅 睦雄
妊娠32週で切迫早産という診断で入院中の検査でクラミジア抗原陽性と判定され、現在、抗生剤で治療中とのことですね。そこで心配されていますのが、クラミジア感染は性行為によって起こるもの、身に覚えがないのになぜ感染したのかと懸念されておられるのですよね。

確かにクラミジアは性行為感染の代表的なものとして考えられております。罹患者数は全国で100万人は越えるほどと推定されており、それほどまでに身近で日常生活の中にまで入り込んでいるといわれております。その背景として、感染しても症状が表れにくく無症候で進展することが多く、妊婦検診などではじめて気が付くということが多いようです。

また、最近の性行動の多様化から、必ずしも性交を伴うことなくオーラルでの感染が増えている事実もあります。それほどまでに、性行為感染とはいえ、日常生活の中に入り込んでしまったクラミジアは、どのような経路で侵入してくるかが、もはや突き止めにくい状況に至っているともいえます。

一方、クラミジア感染のもう一つのリスクとして、母子感染という垂直感染が問題となっております。文字通り生まれてくる赤ちゃんが、結膜炎・中耳炎や新生児肺炎ということが起こりうるのです。したがいまして、妊婦検診にはクラミジア検査は必須となっています。

今回の妊娠初期における検診では見逃してしまい、切迫早産というところでの発見、これは最悪の事態を回避するための赤ちゃんからのシグナルであったと考えるべきではないでしょうか!たとえそれがフォールスポジティブであったにせよ、クラミジア類似の菌であったにせよ、出産前に未然に防ぐことができることの方を喜ぶべきではないかと考えます。

クラミジアが何処からやってきたのかということを事細かに考えるより、むしろお二人の間にまもなく生まれてくる3人目の赤ちゃんの脈動する生命の強さを尊ぶことのほうが、これからのご夫婦と3人のお子さんという家庭を築き上げていくうえにおいて大切なことではないのでしょうか。
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