相談:
(49歳 女性)
下垂体機能低下症(甲状腺機能低下症・副腎不全)で現在コートリル30mg服用していますが、時々体調が悪くなりサクシゾン100mgの点滴をしています。主治医よりデキサメタゾンを勧められました。コートリルとサクシゾン点滴するのとデキサメタゾンを服用するのではどちらが良いか教えてください。
ご質問の内容は、甲状腺ではありませんが、内分泌疾患ですので、回答させていただきます。
副腎皮質不全に対するステロイド補充療法では、コルチゾールhydrocoritisone(=コートリル)10-30mg/日の投与を行なうのが、最も一般的です。ほとんどの場合は、1日20mgが適量です。これは、正常人の1日分泌量に相当します。朝3分の2、夕3分の1を投与することが望ましいとされます。
コルチゾールhydrocoritisone以外のステロイド剤で、補償することも可能です。が、コルチゾールhydrocoritisoneは天然のホルモン(生体内に存在するのと同じもの)であること、糖質ステロイド作用のみならず鉱質作用もあることなどから、コルチゾールhydrocoritisoneが最も良く使用されます。
デキサメタゾンは、コルチゾールhydrocoritisoneに比較しますと力価が高いので、コルチゾールhydrocoritisone(=コートリル)30mg/日でもコントロール不十分な状態のようですので、使用を考慮するに値すると思われます。しかし、血中濃度の測定ができませんので、至適投与量を決定するための客観的な指標がありません。
一方、コルチゾールhydrocoritisoneは、血中濃度の測定が可能であり、それによって、投与量の適否を判断することが可能です。1日30mgという、比較的多い量でも、具合が悪くなることがあるというのは、かなり稀なケースと考えられますので、血中濃度の1日の推移(日内変動)を測定して、至適投与法を十分に検討する必要があると思われます。
一般的にはコルチゾールhydrocoritisoneの方が管理しやすいと言えるのですが、具体的には、主治医の先生と良くご相談ください。