相談:
(37歳 女性)
お忙しい中恐れ入ります。6歳になります子供のアレルギーのことでご相談したくメールいたします。生後6ヶ月より、食物アレルギーがあることが判り、3歳過ぎまで卵、牛乳等の除去食をしてきました。アトピーは耳切れになるぐらいで治まったのですが、最近風邪を引いたのをきっかけに、鼻血をしょっちゅう出すようになり、(すぐに止まりますがよくでます)気になって耳鼻科にかかったところ、アレルギー性鼻炎と言うことでした。
鼻炎になるアレルゲンは、食物アレルギーと一緒なのでしょうか。又は、再検査して調べてもらった方が良いでしょうか。又、耳鼻科で点鼻薬をいただいたのですが、どうもそれを使用した後に鼻血がでるような気もします。薬が合わないとか、そういうこともありますか?薬は、小児用フルナーゼ点鼻液というものです。鼻炎も治したいのですが、今はとにかく鼻血がよくでることが心配です。アドバイスをよろしくお願いいたします。
まず
> 鼻炎になるアレルゲンは、食物アレルギーと一緒なのでしょうか。又は、再検査して調べてもらった方が良いでしょうか。
これはまず「ほとんど」当てはまらず、新たに局所(鼻)アレルギーが起こるものに敏感になったのではと思います。以下を参考にしてください。またフルナーゼは確かに副作用で鼻の中の傷を治しにくい、つまり鼻血も出やすいこともさることながら、鼻を今までよく掻いていて、そこの傷がなおりにくいならかもしれません。
これも耳鼻科の先生と相談ください。以下アレルギーマーチを書いておきます。
【アレルギー性疾患の遺伝 アレルギーマーチ】
次に子どものアレルギー発症について書いておきます。典型的な例を取る子について書いておきます。いわゆる『アトピー体質』(1型アレルギーが出現しやすい体質)とも言われます。
幼少時の一番初めに食事性にアレルギー性疾患が起こる子供たちです。例えば卵の卵白を食べると皮膚症状が出るなどです。つまりある食べ物に対し、抗原抗体反応が起こり、症状が出るケースですが、こういう子は次はまた同じ、もしくは別の抗原にまた次々と抗体を作って感作を成立させ、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、ゼンソクなど起こしていくというアレルギーマーチを形成すると言われています。例を上げるとまず乳児において牛乳アレルギー(食事性)でアトピーがあった。
次にダニにアトピーを起こした。次にダニと犬の毛に喘息気味となった。その後、杉らしいものに花粉症として発症したなどです。こうやって主要疾患を来す抗原も次々に変わり(感作が成立して)症状も変わっていくのを言います。
ただ、アトピー体質主体、つまり1型アレルギー中心の花粉症とかアレルギー性鼻炎と違って、喘息やアトピー性皮膚炎は1型アレルギーだけではないのです。1型から4型までが絡まっています。アトピー体質(1型アレルギーが出やすい体質)はその発症の一つの誘因でこれだけではありません。
こういう子供たちには早くから治療に取り組み、年齢とともにある疾患の症状が軽くなっても、次に何か疾患が来るかもしれないと考えた方がいいでしょう。
何かの抗原に感作とは、つまり抗原(杉花粉症なら杉花粉)が体内に入ってくるとそれに対して抗体、杉花粉に対する特異的なIgE抗体が作られ、それがあるレベル以上の量に達するとアレルギー反応準備状態が出来ることです。
一つの抗原にどのように感作されるかですがここで子供の花粉症を例に上げますとこういった生まれつき何かに対し遺伝的に、抗体(IgE抗体)を作るかは決まってきますが、それが発症するかは生まれてから環境や食事などの修飾因子です。これはアレルギーの発症の項で書きました。
今は花粉の飛ぶ量の増加、住環境の変化(コンクリートで固められた土地など)大気汚染、気密性の高い住居(これからダニが発生しやすい) 食生活(欧米化してる)ことなど修飾因子(遺伝子をもってる子からアレルギー症状を起こす)はありますが、その修飾因子が多彩化、多様化、そして増加しています。子供といえど同じでしょう。
この感作された場合、ある一種の抗原抗体反応になり症状が出たとしても他の抗原に対して、感作が出来やすい状態になりやすいと言われています。幼児期に食事性の卵、牛乳(これが抗原)などの食物に感作されてる子供は、他の抗原、たとえば空中のハウスダストへの感作も早いと言われています。植物に対してですが、今ハウスダストに感作されてる子は次は杉に2から4シーズン経過しただけで感作され発病することがあります。
これは上記アレルギーマーチで書きましたようにAという物質に感作され、発症した子は次のBという物質にも感作される早さが早いと言うことです。(ただ遺伝的にこの抗原抗体反応が出るかどうかはアレルギーの遺伝の項で書いたように決められていますが)(私のHPを参考にしてください)花粉症なら杉だけでなく、タンポポから、イネ科の雑草から、菊科の雑草から樹木までさまざまです。