インターネット医科大学
TOP 学長より 医科大の歴史 掲載紙一覧 新設科・教授立候補
no.0000002789

1歳児のアデノイド摘出手術は問題ないのでしょうか?

相談: (34歳 男性)
はじめまして。よろしくお願いします。アデノイド肥大についての相談です。子供の年齢は1歳0ヶ月です。

この年齢でのアデノイド摘出手術は問題ないのでしょうか?リスクがあるとするとどのような問題がありますか。熱を頻繁に出し、風邪をよくひくのですが、風邪をひくと咽がさらに圧迫されて、数秒程度の無呼吸が発生しています。この前数えた時は、1時間で7回ほどありました。

現在、受診している耳鼻科で摘出した方が良いかもと摘出手術を勧められています。レントゲンでもかなり大きいと言われています。色々なホームページを見ると3歳以上での摘出は見かけるのですが、1歳児の摘出例はありませんでした。そこで、前述の質問となります。

風邪をひくと本当に息が辛そうなので、摘出手術に踏み切ろうと考えていますが、色々なところで疑問を払拭してからにしたいと考えています。よろしく回答の程お願いいたします。

お子さんの睡眠時無呼吸症候群にあてはまると思います。
回答:耳鼻咽喉科 教授 砂山恵子
お子さんの睡眠時無呼吸症候群にあてはまると思います。

【乳幼児の睡眠時無呼吸症候群】

特に1歳に達しない場合から3、4歳くらいまでいびきや睡眠時無呼吸症も、多いものです。

原因として

1 上咽頭・・・アデノイド肥大が主、ほかにも上咽頭腫瘍や鼻咽腔閉鎖などです。

2 中咽頭・・・口蓋扁桃肥大、舌扁桃肥大、軟口蓋形態異常など。

3 下咽頭・・・喉頭軟化症、喉頭蓋嚢胞、喉頭蓋奇形など。

4 鼻疾患・・・アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症など。

5 口腔、舌疾患・・・巨舌症、小顎症、下顎骨形態異常など。

特に多いのはワルダイエル輪、つまりアデノイドと口蓋扁桃、舌扁桃などの扁桃組織の肥大から来るものです。

大人の睡眠時無呼吸症候群は定義もありますが、子供はもっと睡眠時の間の無呼吸発作の回数が少なくても、あるいは発作の時間が少なくてもそれとして診断される場合があります。大人の定義では、呼吸障害を自覚しないのに睡眠時に呼吸が障害されるもののうち『10秒以上続く換気停止が1時間に5回、または睡眠中7時間に30回以上起こり、夜間呼吸困難のため頻回に目覚め、日中居眠りの原因にもなる疾患』です。しかし子供の場合、回数がもっと少なくても診断されることもあります。

この場合かなりの確率でまずアデノイド肥大、そして口蓋扁桃肥大を指摘されることが子供では多いです。鼻呼吸ができない、口呼吸もあまり満足といえない、そういった換気障害のために、安眠障害や、注意力散漫、朝寝覚めが悪いことがあります。

それから特有の顔貌を呈する場合(アデノイド顔貌)また胸郭の発達障害などにもなります。これはアデノイド肥大で書いています。つまり睡眠時無呼吸症候群ばかりでなく成長障害もあり得ます。

また耳症状でアデノイドは左右耳管のちょうどまんなかにあるので耳管狭窄(滲出性中耳炎)の原因になったり、アデノイドの炎症により耳管経由で中耳に炎症が普及してたえず急性中耳炎を繰り返す場合もあります。換気障害のために夜安眠障害や、注意力散漫、それから特有の顔貌を呈する場合(アデノイド顔貌)また胸郭の発達障害などにもなります。

手術ですが、今の麻酔の発達でアデノイドでも、また無呼吸を来すような高度の扁桃肥大なら2才児くらいには手術適応になる事があります。早ければ麻酔の発達で1歳半くらいからの場合もあります。

次の3つの場合があります。

1)あきらかに口蓋扁桃肥大とアデノイド肥大で上気道の呼吸が邪魔されて睡眠時無呼吸状態になってる場合、2歳以下の子でも今は幼児麻酔の発達で手術できるようになりました。アデノイドは子供の普通の摘出と同じです。
 
ただ1歳半などで呼吸障害の場合アデノイドは普通に取るにしても口蓋扁桃は片一方だけ取って、ともかく呼吸経路の確保(一方除去だけで十分ですので)をすると言う考え方が多くなってます。

特に睡眠時に十分換気が行われてない場合、成長の過程で妨げられることになりますのでかなり幼少時からも手術が考慮されることが多くなっています。

2)ただ相対的に喉が大きくなり、口蓋扁桃、アデノイドが相対的に小さくなっていくので場合によったら、大人になるにつれて治る場合も十分あります

しかし、3歳くらいまで待ってやはり、まだ症状が残ってるようなら、上記のアデノイドおよび扁桃腺摘出術を行なおうという場合もありうることもあります。

3)また場合によったら口蓋扁桃腺の炎症や鼻呼吸をしっかり治していくと改善する場合もありうる、手術を受けなくてもいい場合もありうるということです。

ですが、やはり3歳以下でも、十分な乳幼児麻酔の確保が可能な大きな病院であきらかにアデノイド肥大と口蓋扁桃肥大のために睡眠時呼吸の弊害が起こってる場合かなり積極的に行ってる所もあります。

ですから、主治医の先生が診断して相談して受けられてもいいのではと思います。ただ必ずしも受けなくていいかもしれないこともあります。ただそういう場合でも(3)の鼻の疾患があれば改善を計ることは大切です。
回答集検索
全相談科 この相談科  
Ads by google

PR

@niftyインターネット医科大トップへもどる