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子供のアデノイド肥大と無呼吸症候群について

相談: (39歳 男性)
4歳の息子のことですが、いびきがすごく、睡眠時に無呼吸になることも頻繁にあります。近所の耳鼻科に行きましたら、アデノイドだと思われるが、しばらく様子を見て、夏休みになったら、大学病院に行って検査をし、場合によっては手術をしてはどうかと言われました。

そこで質問ですが、大学病院の何科にかかればよいのでしょうか。(耳鼻科、小児科、呼吸器内科etc) また、アデノイドや扁桃の切除手術というのは、安全なのでしょうか?できれば、手術は避けたいのですが・・・。

まずその医院(耳鼻科)の先生に無呼吸については相談ください。睡眠時無呼吸とアデノイド肥大と手術と3つに分けて回答します。
回答:耳鼻咽喉科 教授 砂山恵子
まずその医院(耳鼻科)の先生に無呼吸については相談ください。睡眠時無呼吸とアデノイド肥大と手術と3つに分けて回答します。

【乳幼児の睡眠時無呼吸症候群】

特に1歳に達しない場合から3、4歳くらいまでいびきや睡眠時無呼吸症も、多いものです。

原因として

1 上咽頭・・・アデノイド肥大が主、ほかにも上咽頭腫瘍や鼻咽腔閉鎖などです。
2 中咽頭・・・口蓋扁桃肥大、舌扁桃肥大、軟口蓋形態異常など。
3 下咽頭・・・喉頭軟化症、喉頭蓋嚢胞、喉頭蓋奇形など。
4 鼻疾患・・・アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症など。
5 口腔、舌疾患・・・巨舌症、小顎症、下顎骨形態異常など。

特に多いのはワルダイエル輪、つまりアデノイドと口蓋扁桃、舌扁桃などの扁桃組織の肥大から来るものです。

大人の睡眠時無呼吸症候群は定義もありますが、子供はもっと睡眠時の間の無呼吸発作の回数が少なくても、あるいは発作の時間が少なくてもそれとして診断される場合があります。

大人の定義では、呼吸障害を自覚しないのに睡眠時に呼吸が障害されるもののうち『10秒以上続く換気停止が1時間に5回、または睡眠中7時間に30回以上起こり、夜間呼吸困難のため頻回に目覚め、日中居眠りの原因にもなる疾患』です。しかし子供の場合、回数がもっと少なくても診断されることもあります。

この場合かなりの確率でまずアデノイド肥大、そして口蓋扁桃肥大を指摘されることが子供では多いです。鼻呼吸ができない、口呼吸もあまり満足といえない、そういった換気障害のために、安眠障害や、注意力散漫、朝寝覚めが悪いことがあります。

それから特有の顔貌を呈する場合(アデノイド顔貌)また胸郭の発達障害などにもなります。つまり睡眠時無呼吸症候群ばかりでなく成長障害もあり得ます。

また耳症状でアデノイドは左右耳管のちょうどまんなかにあるので耳管狭窄(滲出性中耳炎)の原因になったり、アデノイドの炎症により耳管経由で中耳に炎症が普及してたえず急性中耳炎を繰り返す場合もあります。換気障害のために夜安眠障害や、注意力散漫、それから特有の顔貌を呈する場合(アデノイド顔貌)また胸郭の発達障害などにもなります。

手術ですが、今の麻酔の発達でアデノイドでも、また無呼吸を来すような高度の扁桃肥大なら2才児くらいには手術適応になる事があります。早ければ麻酔の発達で1歳半くらいからの場合もあります。

次の3つの場合があります。

1)あきらかに口蓋扁桃肥大とアデノイド肥大で上気道の呼吸が邪魔されて睡眠時無呼吸状態になってる場合、2歳以下の子でも今は幼児麻酔の発達で手術できるようになりました。アデノイドは子供の普通の摘出と同じです。
 
ただ1歳半などで呼吸障害の場合アデノイドは普通に取るにしても口蓋扁桃は片一方だけ取って、ともかく呼吸経路の確保(一方除去だけで十分ですので)をすると言う考え方が多くなってます。

特に睡眠時に十分換気が行われてない場合、成長の過程で妨げられることになりますのでかなり幼少時からも手術が考慮されることが多くなっています。

2)ただ相対的に喉が大きくなり、口蓋扁桃、アデノイドが相対的に小さくなっていくので場合によったら、大人になるにつれて治る場合も十分あります

しかし、3歳くらいまで待ってやはり、まだ症状が残ってるようなら、アデノイドおよび扁桃腺摘出術を行なおうという場合もありうることもあります。

3)また場合によったら口蓋扁桃腺の炎症や鼻呼吸をしっかり治していくと改善する場合もありうる、手術を受けなくてもいい場合もありうるということです。

ですが、やはり3歳以下でも、十分な乳幼児麻酔の確保が可能な大きな病院であきらかにアデノイド肥大と口蓋扁桃肥大のために睡眠時呼吸の弊害が起こってる場合かなり積極的に行ってる所もあります。

ですから、主治医の先生が診断して相談して受けられてもいいのではと思います。ただ必ずしも受けなくていいかもしれないこともあります。ただそういう場合でも(3)の鼻の疾患があれば改善を計ることは大切です。

【アデノイド肥大】

アデノイドというのは組織の名前ですがアデノイド肥大をアデノイドがあると言うように俗称されることもあります。アデノイドの位置についてですがこれはなかなか外から見えないので概念としてわかりにくい面もあります。まずアデノイドとは、喉の上のほうの奥、喉と鼻のちょうど奥にあって生理的に子供は大きいものです。図解出来ないのですが、耳鼻科などに受診したときに先生に図解していただいたらきちんと解ると思います。

で、生理的に5歳で最大となります。咽頭扁桃と呼ばれリンパ組織です。ですから大きいだけでは摘出手術の対象にならず以下の症状で決定されます。だいたい10歳ごろまでに退縮しますので大きいだけでは手術適応になりません。

しかし、 鼻の後ろにアデノイドがありますから、あまり大きいと鼻呼吸ができず、つねに口をあけていたり、そのため扁桃肥大や鼻の疾患以外にも幼児の呼吸障害の原因になります。

1,耳症状がある。
アデノイドは左右耳管のちょうどまんなかにあるので耳管狭窄、滲出性中耳炎の原因になったり、アデノイドの炎症により耳管経由で中耳に炎症が普及してたえず急性中耳炎を繰り返す場合。特に難聴の原因の滲出性中耳炎を起こす場合など。

2,換気障害のために夜安眠障害や注意力散漫、睡眠時のいびきや睡眠時無呼吸、それから特有の顔貌を呈する場合(アデノイド顔貌)また身体の発達障害などにもなります。ここまでが子供の場合ですがたまに大人もあります。

3,アデノイドの炎症がもとで鼻疾患が悪くなったりアレルギー性鼻炎と関わったり鼻呼吸が前から悪い(アレルギー性鼻炎など)のに加え、アデノイドの肥大で鼻呼吸がさらに妨げられる場合もあります。また慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎などはアデノイド切除後軽快したり逆に繰り返す鼻炎で切除も考える場合もあります。4、異常に大きい、腫瘍などの疑いなど。まずはこういった呼吸障害とそれと耳にもたらす影響から切除を考えることが多いでしょう。

肥大してるかはレントゲンなどで判断します。大人は睡眠障害とか鼻詰まりなどで検査なども行う場合が多いでしょうね。いびきもかなりかいているのではと思いますが、これはご本人には解らないことです。

【アデノイド肥大と手術】

アデノイド、もしくは肥大からの病的状態があるときには摘出の対象です。ここから手術ですが。

手術は通常全身麻酔で行います。昔は外来でも行ってたけど今はほとんど行っていません。とっさの場合、気道確保とか血管確保が確実なのです(やはり息をする所、出血は喉に流れるので全身麻酔で気管内挿管をして麻酔科の先生によって気道確保をして下さっている方がずっと耳鼻科としては安心なのです。)

痲酔はほとんど全身痲酔、たまに局所も昔はありましたが、手術原則は同じです。で手術は口からアデノイド切除刀という器械を挿入してアデノイドを取りますので外からは傷は作りません。局所麻酔(最近ではめったに行わないけど)は座位、全身麻酔では寝た姿勢で行います。

で、アデノイドの切除後の創は、結局そのままで自然止血ですが(実際手術中でそういう器械で押さえると10分くらいで止まります)喉の方に開放してるのでやはり1週間は出血しないとも限りません。家では安静も出来ない場合も多く(子供の場合なら特に)大人であっても、またとっさの何かのはずみの出血が万が一あるととっさに家では止血出来ないため、大体もう出血しないだろうと言う期間、つまり1週間入院をする病院がアデノイド摘出と口蓋扁桃腺摘出では多いようです。
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