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痛風の治療について教えてください。

相談: (男性)
はじめまして、32歳会社員です。4年くらい前から尿酸値が8.0以上と高くなり、その際には薬を飲んで下げてましたが、昨年2月の健康診断で9.4という高い値が出て、3月で病院で検診してもらって採血をすると10というのが出てしまいました。

毎日くらい飲んでいたビールを止めて、治療に専念することにして、ザイロリックを飲んでいたところ、4月と5月に痛風発作をおこして痛みを感じ、5月よりパラミジンに替え、問題なく8月まで飲んでいました。しかし、このまま新薬を飲み続けるのはどうかと思い、漢方薬を処方する病院に替え、そこで柴苓湯を出してもらって日に二回飲んでました。その間採血で尿酸値8の前半くらいで落ち着いていて、体の調子も良くなった感じでしたが、まだ下がらないということで柴苓湯と六味丸を2月から出してもらいました。

先日の検査で、最近の不規則な生活とストレスかもしれないが、9.2という値がでて、漢方による治療はこれ以上望めないから新薬にしましょうと言われてしまいました。

今後体質改善をして薬を止めれたらと考えいたので現在悩んでます。GPTが80代と高くなっているのは薬の副作用か気になるところです。それとも最近の運動不足大きな原因かもしれません。という状況で、どういう選択をするか思案してる所なんです。このまま何もしないというのも良くないので尿酸値高には水を大量に飲んだら良いとの周りの薦めもありまして、暇があれば水やお茶などの水分補給に努めております。トイレが近い(一時間おきくらい)ので気にはなっているのですが、こういう状況で水分を多量に取って考えられる「弊害」というのはあるのでしょうか? 
回答:痛風科 教授 大山 博司
両国東口クリニック痛風リウマチ科の大山です。メール拝見しました。

> 4年くらい前から尿酸値が8.0以上と高くなり、その際には薬を飲んで
> 下げてましたが、昨年2月の健康診断で9.4という高い値が出て、3月
> で病院で検診してもらって採血をすると10というのが出て

痛風発作が無い高尿酸血症でも心筋梗塞の併発などのリスクから尿酸値9以上ですと治療が必要と考えます。治療法としては食事療法と薬物療法となりますが、痛風・高尿酸血症の原因が食事などの生活習慣因子が2〜3割、体質・遺伝的因子が7〜8割ですので、特に尿酸値が10を超えるようなケースではなかなか食事療法のみでのコントロールは難しいことが多くなります。

> 日くらい飲んでいたビールを止めて、治療に専念することにして、ザイ
> ロリックを飲んでいたところ、4月と5月に痛風発作をおこして痛みを

ザイロリックは何錠から始めたのでしょうか。高尿酸血症が長年続いていると関節内に尿酸塩結晶が溜まっています。ザイロリックなどの尿酸コントロール薬で血液中の尿酸値が急激に低下すると関節内の尿酸塩結晶の溶解によって痛風発作が誘発されることがありますので、尿酸コントロール薬は少量(当院の痛風外来ではザイロリックの初回投与量は1日半錠からです)から開始して少しずつ血液中の尿酸値を下げていく必要があります。

> 感じ、5月よりパラミジンに替え、問題なく8月まで飲んでいましたが、

ですから、痛風発作を起こしたのは、ザイロリック自体に問題があったわけではなく、尿酸コントロールを行っていく課程でどうしても起きてしまうことです。痛風発作以外の問題や副作用が無いのでしたら、ザイロリックを中止、変更する理由は無かったと思います。

> このまま新薬を飲み続けるのはどうかと思い、漢方薬を処方する病院に
> 替え、そこで柴苓湯を出してもらって日に二回飲んでました。その間採
> 血で尿酸値8の前半くらいで落ち着いていて、体の調子も良くなった感
> じでしたが、まだ下がらないということで柴苓湯と六味丸を2月から出
> してもらって先日の検査で、最近の不規則な生活とストレスかもしれな
> いが、9.2という値がでて、漢方による治療はこれ以上望めないから
> 新薬にしましょうと言われ、

私自身は漢方薬での尿酸コントロールは難しいと考えています。食事療法の補助とお考え頂いた方がよいでしょう。基本的に、尿酸に9以上の高尿酸血症や痛風発作を起こしている高尿酸血症では、ザイロリック、ユリノームなどを選択した尿酸コントロールを行うべきと考えます。ザイロリックやユリノームの両方が副作用で使えないケースでは、パラミジンなども選択されますが、肝機能障害などの副作用もありますので十分注意した服用が必要です。メールの内容からでは、ザイロリックが使えない状況では無いようですが。

> ず、今後体質改善をして薬を止めれたらと考えいたので現在悩んでます。
> それと疑問に思うのが、上記の漢方薬を飲んでいて普通は酒を止めてい
> ると下がっ!
>
> ているGPTが80代と高くなっているのは薬の副作用か気になるとこ
> ろです。それとも最近の運動不足大きな原因かもしれません。

この辺の状況は、実際に診察や検査を行ったわけではありませんので、お返事が困難です。漢方薬でも肝機能障害を起こすことはあります。

> という状況で、どういう選択をするか思案してる所
> なんですが、このまま何もしないというのも良くない
> ので尿酸値高には水を大量に飲んだら良いとの周りの薦めもありまして、
> 暇があれば水やお茶などの水分補給に努めておりますが、トイレが近い
> (一時間おきくらい)ので気にはなっているのですが、こういう状況で
> 水分を多量に取って考えられる「弊害」というのは
> あるのでしょうか? 

腎機能や代謝機能に特別な異常がない方なら、一般的に水分を多く摂取して弊害があると言うことはありません。尿量を1日2リットル以上確保するとすると1日2.5リットル以上の水分補給が必要ということになります。最後に痛風・高尿酸血症に対する食事療法の基本的な考え方を説明致します。

以前より、痛風(および高尿酸血症)には、プリン体制限食(プリン体というのは尿酸のものになる物質です)が取り入られてきま した。 しかし、最近の研究の進展により、高尿酸血症の成因に外因性のプリン体の影響は少ないため、いわゆるプリン体制限食は重要視されなくなってきました(プリン体の制限が全く必要ないと言うわけではありません)。

これと対照的に、過剰なアルコール飲料の摂取や、果糖摂取、ストレス、激しい筋肉労働が高尿酸血症の外的要因として作用していることが明らかにされているため、摂取エネルギーおよびアルコール飲料の制限が痛風の食事療法の基本となってきました。

一般的に大豆などの豆類を除いた野菜類は、たくさん食べても良いと思います。納豆や1日に小さめのものを1パック程度、豆腐も半丁程度はかまいません。ご飯も食べ過ぎによるカロリー摂取過剰に注意すれば、プリン体含有量としてはあまり気にすることはないでしょう。

食べてはいけないもの(出来るだけ控える)と して、肉類、魚類の内蔵(レバー、丸干し等)、エビなどがあげられます。肉や鰹節、煮干しなどでとったスープにもプリン体が多く含まれますのでラーメンのスープも飲み干さない方が良いと思います。また、肉類(牛、豚、鶏肉はプリン体含有量について殆ど差はありません)やアジやサンマなどの干物類、イワシ、イカ、タコ、サンマ、カツオ、牡蠣などは食べ過ぎない方が良いでしょう。

しかし、現在痛風には、このような食べ物の内容による影響は、2割程度で、過剰なアルコール飲料の摂取や、果糖摂取(菓子類、炭酸飲料、砂糖など)、ストレス、激しい筋肉労働が外的要因として作用していることが明らかとなったため、摂取エネルギーおよびアルコール飲料の制限が痛風の食事療法の基本となっています。

以下の5点に注意して食事療法を続けて下さい。
1.1日の摂取エネルギーを守る。
2.各栄養素のバランスのよう食事をとる。
3.水分を十分取る。
4.塩分を取りすぎないようにする。
5.アルコール飲料は適量を守る。
特にビールはプリン体の含有量が多いためなるべくさけて、焼酎やウイスキーなどを飲むように(但し、量が多いと尿酸値があがりますので、焼酎で1日1,2合、ウイスキーで1日水割り2杯程度として下さい)したほうが良いでしょう。料理方法については、特に制限や指定はありません。一般的に、乾物類(干物や鰹節、煮干し、干し椎茸など)は、プリン体が高いという報告が多いので注意して下さい。
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