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何度も熱性痙攣を起こし、デパケンの服用を勧められています。

相談: (37歳 女性)
はじめまして。2歳8ヶ月の男の子で現在海外に住んでいます。今年6/2と6/25に複雑型熱性けいれんを起こしました。以後小児神経科にかかっておりますが、1週間前に脳波で異常が見つかりてんかんと診断されました。

そこでデパケンを飲み始めるよう指示されたのですが、医師から診断についてのあいまいな説明しかもらえなかったことや(言葉の問題もありますし)、息子の症状からするとまだてんかんだと断定して投薬治療を始めるのは早いのでは?という気持ちがあって、まだ薬を飲み始めずにいます。

悩んでいても仕方ないので、1〜2週間後に日本に帰国し、もう一度、言葉の壁がない状態で診ていただこうと決めました。けれども、飛行機での移動(12時間)が心配です。かかりつけ医は、大丈夫ですと言ってますが、デパケンを飲んでる前提でのことだと思います。ジアゼパムも持っていくようにと言われました。

やはりデパケンは今飲み始めないといけないでしょうか。私は、薬の副作用を考えるとかえって子供にしんどい思いをさせるのでは?と心配です。この国では血中濃度のチェックもないのでなおさら心配なのです。

息子のこれまでの症状ですが、
【熱性けいれん歴】
・初回(2/25、2歳3ヶ月)・・・発熱から15時間後に1回だけ、1分程度で左右対称。
・2回目(6/2、2歳6ヶ月)・・・発熱から12時間以内に5回、2時間おきぐらいにひきつける。最高で1分間程度で左右対称。
・3回目(6/25)・・・発熱から12時間以内に3回、2時間おきぐらいにひきつける。最高で2分30秒、左右対称。ただ、けいれんの様子が6/2の時よりも激しくなり、チアノーゼ、うなり声を上げたときもあった。

1週間前に4回目の発熱(39.3℃)がありましたが、解熱剤の使い方がうまくいったのか、熱性けいれんは起こりませんでした。その他、今のところ熱がない時のけいれんは起こしていません。

【その他の気になる症状】
・時々食事中などに、手を握り締めて力を入れ、歯を食いしばって、「い〜〜っ」ときばるようなポーズをします。(5秒間ほど)そのとき意識はあって私の方を見ていることが多いです。このしぐさがてんかんの「姿勢発作」なのか、ただの「身震い発作」なのかよくわかりません。その点も医師からは明確な説明を得られませんでした。
・言葉が少し遅いほうで、発音がおかしい時があります。正しく教えると練習して言えるのですが。知能的な遅れはないと思われます。

また、脳波についてもよくわからない点があります。脳波検査は、前日にほとんど寝かせないでおき、疲れて眠らせた状態で行われました。てんかん波が出た場所から、「前頭葉付近の焦点てんかん」だそうですが、どんな症状が出るものか特定できないそうです。また、熱性けいれんを起こしやすい子は脳波に異常が出やすく、健康な人でも脳波に異常が出ることがあると聞いたことがあるのですが本当でしょうか。

以上のような症状ですが、薬を飲み始めていない状態で12時間飛行機に乗ることは危険でしょうか。つたない説明で申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
回答:小児発達神経科 教授 八木 信一
結論から申し上げますと、熱性けいれんに対する処置、考え方は、わが国と諸外国でやや異なる点があります。米国での膨大なデータを参考にしながら、日本の小児神経専門医が長年研究を重ね、現在のわが国のガイドラインができたわけです。脳波に異常が出現し、無熱けいれんが反復して観察される場合は、てんかんと診断し治療の対象になりますが、お子さんの場合、有熱時の頻回発作で、脳波所見に異常が検出されたとのこと。わが国の基準で考えると、有熱時のジアゼパム座薬の間歇投与ということになり、この処置でも、有熱時けいれんが予防できない場合、経口で内服治療を1から2年間行います。

ただちに、バルプロ酸を内服しなくても、日本に帰国されてから、専門医の意見を参考にされることでよいでしょう。我々の以前の研究でも熱性けいれんのお子さんでの脳波所見では、前頭部の鋭波は多くめずらしいものではありません。
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