相談:
(48歳 男性)
今年の3月に「肺に原因不明の影があり、手術を勧められている」という相談をさせていただいた者です。丁寧なご回答をいただき、本当にありがとうございました。
その後、4月の診察で、「昨年の11月以来、影の大きさは変わっていない。非定型抗酸菌症の疑いが強く、結核の可能性もある。がんの可能性はほとんどない。薬の服用も考えられるが、菌によっては効かない場合もあるし、服用が長期間にわたるので、かえって不都合では。胸腔鏡による手術は毎週やっているくらいで、危険性はほとんどないといってよい。2〜3日痛みが残ったりするが、後遺症の心配もほとんどない」とあらためて手術を勧められました。
続いて、執刀されるであろう呼吸器外科の先生の診察も受けましたが、「手術の危険性や後遺症のリスクは少なく心配することはない。全然大丈夫」とのお話で、それ以上質問もできない雰囲気でした。
主治医の先生としては、経過観察より診断と治療が同時にできる手術をして早めに決着をつけた方がよく、手術するのは当然だとの判断だと感じました。私も早く直したいのですが、正直言って後遺症への不安は拭えず、今ひとつ踏み切れません。自覚症状もないため、手術を急ぐ必要があるのだろうかという気もします。
お尋ねしたいのは、以下の3点です。
1.私のような場合、しばらく様子を見るにしても、いつかは手術をすることになるので、早めに手術した方がよいのでしょうか?(主治医のお話では、そういうニュアンスでした)
2.HPにも胸腔鏡による手術の後遺症の相談が寄せられていましたが、どの程度のリスクを考えておけばいいのでしょうか?
3.こうした場合の手術という選択は一般的なのでしょうか?先生の判断では、手術した方がいいと思われますか?
お忙しいところ、似たような質問を繰り返して誠に申し訳ありませんが、再度、先生のご意見をうかがいたくメールをさしあげました。お答えいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
メールを拝読しました。ご質問にお答えします。
1.早めに手術した方がよいのでしょうか?
もし、非定型抗酸菌症の疑いが強いのであれば、抗菌剤を服用しながら経過を見るのも手だと思います。もちろん、白黒をはっきりさせるために、手術で陰影のある部位を切除する意味は、あります。また、悪性の可能性が画像上、疑われる場合には、早めに手術を選択するケースもあります。
2.どの程度のリスクを考えておけばいいのでしょうか?
出血、感染および、全身麻酔にかかわるリスクは、開胸手術と同様にあります。また、開胸手術へコンバートする可能性もあります。傷は小さいですが、胸腔内の操作は、変わりません。
3.こうした場合の手術という選択は一般的なのでしょうか?
メールのみの情報ですので、確定的な判断は難しいです。影の大きさが変わっていないという場合であれば、患者さんが特に手術を望まれているケース以外は、経過を見る事も多いのではないか、と思います。あと、個人的な感想ですが、手術は、リスクを伴います。たとえ、毎週行っているとしても、そのリスクは、ゼロにすることはできません。リスクや後遺症についても、患者さんに十分に理解して頂く必要があります。また、外科的療法は、内科的治療の限界に達した症例に行われるべきというのが私が教わってきた考え方です。
診察等をしておりませんし、レントゲンなどを拝見していないのであくまで、参考にとどめておいて下さい。頼りになるのは、診察をし、すべての検査データを見ている主治医の先生ですので、率直に色々なことをご相談になるのが良いと思います。手術は、一生にそう何度もあることではありませんので、十分に納得されてから受けられることが大切だと思います。ご参考になれば、幸いです。お大事になさって下さい。