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no.060614005930

2歳の子どもがアデノイド・扁桃腺肥大による睡眠時無呼吸症候群で手術の予定です。

相談: (32歳 女性)
2歳になる子どもがアデノイド・扁桃腺肥大による睡眠時無呼吸症候群と診断されました。終夜睡眠ポリグラフ検査を受けた結果、無呼吸低呼吸指数(AHI)が14.6ということでした。最低酸素飽和度は80.0%です。

この指数がどの程度のものなのか、又手術をするのですが2歳前ということと、アデノイド・扁桃腺全てを切除するというとどのようなデメリットがあるのかよくわからずとても心配です。この指数ならやはり迷わずに手術をうけるべきでしょうか。どうか教えてください。
回答:耳鼻咽喉科 教授 砂山恵子
具体的にAHIや最低酸素飽和度がどのくらいなら手術対象とはいいがたいこともあります。そのお子さんの体格、他の疾患の有無もあります。ただメリットはあります。

【乳幼児の睡眠時無呼吸症候群】
3、4歳くらいまでの子供にいびきや睡眠時無呼吸症がよくみられます。

原因として
1.上咽頭・・・アデノイド肥大が主、ほかにも上咽頭腫瘍や鼻咽腔閉鎖など。
2.中咽頭・・・口蓋扁桃肥大、舌扁桃肥大、軟口蓋形態異常など。
3.下咽頭・・・喉頭軟化症、喉頭蓋嚢胞、喉頭蓋奇形など。
4.鼻疾患・・・アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症など。
5.口腔、舌疾患・・・巨舌症、小顎症、下顎骨形態異常など。

特に多いのはワルダイエル輪、つまりアデノイドと口蓋扁桃、舌扁桃などの扁桃組織の肥大から来るものです。

大人の睡眠時無呼吸症候群は定義もありますが、子供はもっと睡眠時の間の無呼吸発作の回数が少なくても、あるいは発作の時間が少なくてもそれとして診断される場合があります。大人の定義では、呼吸障害を自覚しないのに睡眠時に呼吸が障害されるもののうち『10秒以上続く換気停止が1時間に5回、または睡眠中7時間に30回以上起こり、夜間呼吸困難のため頻回に目覚め、日中居眠りの原因にもなる疾患』です。しかし子供の場合、回数がもっと少なくても診断されることもあります。

この場合かなりの確率でまずアデノイド肥大、そして口蓋扁桃肥大を指摘されることが多いです。鼻呼吸ができない、口呼吸もあまり満足といえない、そういった換気障害のために、安眠障害や、注意力散漫、朝寝覚めが悪いことがあります。

また、アデノイドは左右耳管のちょうどまんなかにあるので耳管狭窄(滲出性中耳炎)の原因になったり、アデノイドの炎症により耳管経由で中耳に炎症が普及してたえず急性中耳炎を繰り返す場合もあります。換気障害のために夜安眠障害や、注意力散漫、それから特有の顔貌を呈する場合(アデノイド顔貌)また胸郭の発達障害などにもなります。つまり睡眠時無呼吸症候群ばかりでなく成長障害もあり得ます。

手術ですが、今は麻酔の発達でアデノイドでも、また無呼吸を来すような高度の扁桃肥大でも2才児くらいには手術適応になる事があります。早ければ1歳半くらいからの場合もあります。

次の3つの場合があります。

1)あきらかに口蓋扁桃肥大とアデノイド肥大で上気道の呼吸が邪魔されて睡眠時無呼吸状態になってる場合。
 
ただ1歳半などで呼吸障害の場合には、アデノイドは普通に取るにしても口蓋扁桃は片一方だけ取って、ともかく呼吸経路の確保(一方除去だけで十分ですので)をすると言う考え方が多くなってます。特に睡眠時に十分換気が行われてない場合、成長の過程で妨げられることになりますのでかなり幼少時からも手術が考慮されることが多くなっています。

2)ただ相対的に喉が大きくなり、口蓋扁桃、アデノイドが相対的に小さくなっていくので場合によったら、大人になるにつれて治る場合も十分ありますしかし、3歳くらいまで待ってやはり、まだ症状が残ってるようなら、上記のアデノイドおよび扁桃腺摘出術を行なおうという場合もあります。

3)また場合によったら口蓋扁桃腺の炎症や鼻呼吸をしっかり治していくと改善する場合もあり、手術を受けなくてもいい場合もあります。

ですから、主治医の先生が診断して相談して受けられてもいいのではと思います。ただ必ずしも受けなくていいかもしれないこともあります。ただそういう場合でも(3)の鼻の疾患があれば改善を計ることは大切です。
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