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no.060605005913

肺気腫で、歩くだけで息苦しく薬もあまり効きません。

相談: (44歳 女性)
72歳海外在住の父のことで相談させて下さい。10年ほど前、肺気腫と診断されました。それ以来タバコはずっとやめています。最近は寝室から居間まで歩くだけで呼吸が苦しくなり、薬もあまり効きません。

数年前まではプレドニゾロンを増やすと(通常は10mg、調子の悪いときは一時的に30mgまで増やします)かなり効果が出たのですが、最近は副作用が出るだけで、呼吸自体は楽になりません。他に、Spiriva, Symbicort, AlvescoおよびネブライザーでVentolinを吸入していますがこれらも効果が出ていません。主治医からは他に治療法はないと言われています。酸素は十分あるそうで(95前後)酸素ボンベは不要とのこと。好きなことが何もできず、精神的にも辛そうです。何か他にいい治療法はないでしょうか?
回答:呼吸器内視鏡外科 教授 狭間研至
肺気腫は、tobacco diseaseとも言われ、多くは、喫煙による、肺組織の荒廃によって、酸素と二酸化炭素のガス交換ができなくなってしまう疾患です。ガス交換を行うという、肺そのものの機能が失われますので、最終的には、肺移植の適応疾患にもなっています。また、10年ほど前から、肺容量減量手術(Lung Volume Reduction Surgery)というものが行われ、一定の成果を上げるようになってきていますが、周術期のリスクも高く、また、数年経てば、状態が悪化していくために完全な根治術ではないのが現状です。

お父様の場合、ご年齢的なものもありますが、内服治療で、在宅酸素療法は行わずにすんでおられますので移植を含めた外科治療の適応は薄いように思います。

呼吸運動というのは、物理的な要素の多い運動であり、呼吸に必要な筋肉を上手に使えるように訓練していく呼吸リハビリテーションは、肺気腫の呼吸困難感の改善には重要です。また、呼吸をするためのエネルギーが、肺気腫の患者さんの場合には、どうしても不足しがちです。栄養療法をしっかりされていくことも大切だと思います。

近年では、キノコ由来のサプリメントを用いて、自覚症状が改善したという報告もありますが、これも栄養状態の改善が、呼吸困難感の改善に役立っているということの現れではないかと理解しています。ご参考になれば、幸いです。お大事になさって下さい。
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